ゴーン・ガール

邦題『僕のヤバイ妻』。元ネタなんすよ。
いや〜最高に面白かった。ドラマ先に見ててどうしてもゴーンガール見たかったので見れて良かった。
近年の映画通が好きな心理戦サスペンスですね。スリリングで楽しめる。もちろん私も好きなタイプの話しでした。でもこれ、公開直後面白くないとか批判的な意見も目にした記憶があって、つまんなくないんだけどそういう意見が出るとしたら男性側からの意見かなと思いました。この作品、徹頭徹尾ずっと奥さんが1枚上手なんです。ずっと。甘いイチャイチャの時もずっと。嫁のエイミーのほうが高学歴(それもハーバード大卒!)でNY育ち実家も金持ちだしずっと嫁のが上なんですよ。「完璧なエイミー」って劇中のベストセラー本があってそれのモデルなんですね。本の中では完璧で。でも自分は平凡で相違があってエイミーはそれがコンプレックスになって後の性格に起因してくるんだけど冒頭では素敵な奥さん像のフリでしかない。ここまで見て不思議の国の”アリス”やくまのプーさんの”クリストファー・ロビン”も苦しかったのかなぁと思った。親や叔父から愛を注がれれば注がれるほど負担だったのかなぁ。不思議ちゃんのレッテルとか熊のぬいぐるみしか友達いねーんだろとかいじられてそう。途中までは失踪した妻、おろおろしている夫なんだけど・・・。ベンアフレックがね、また頼りのないクソ夫なのよ。若い女と不倫してて、妹にクソだバカだ口汚く罵られるもウン・・・ってなってるのよ、クソなのよw頼りないクソ男演じさせたら右に出るものいないよな〜本当にバットマンじゃない!wバットマンってもっとヒーロー然としているというかカッコイイんじゃないのかな?頼りないクソイメージあるけど頼りないクソがハマってるんだから、どうしようもない夫役のほうがヒーローよりオファー多いと思うんだけどなんなのバットマンやりたかったの、そう。。(無関心)嫁の心理戦があまりにも強キャラすぎて笑っちゃうくらい完璧で爽快感ある。けど、潜伏先だったキャンプ場みたいなところで隣に住むチンピラに金奪われた時は悔しくてウーーーン!!ってなって、それが唯一感情を見せたんだよね。サイコパスとかメンヘラって言い表すとそれまでになってしまって浅いんだけど、完璧なエイミーになるべく、完璧ないい妻、完璧にいい女を演じてたんだよね。だんなのために。そして旦那もまた理想的ないい夫になるよう演じていた。本当はクソなんだけど。夫はしんどくて離婚しようとするけど、エイミーは先回りして離婚させないようにしてる。エイミーが失踪している間、ストーカー男に匿われていたんだけど、それは軟禁状態で支配欲のあるエイミー当然嫌だよね。そんな中世論を味方につけるため”謙虚で健気な夫”を演じるベンアフレックことニックがテレビに出てた。愛してるよって上っ面なことを言うけど、感銘を受けるエイミー。「愛してるよ」を真に受けたのではない、”理想的な夫を演じるニック”に感銘を受けたのだ。計画的に逃げ出して元鞘に収まろうとする、またしても先をいくエイミーに見ているほうも頭が上がらない。最後は結局支配が続いていくように思えたけど演技をしあう夫婦で収まったのかな。しんどいだろうけどそれでいいのか。。エイミーやっぱサイコ野郎なのかなw”理想的な夫婦”と結婚したんだもんね。あとどの男もバカだな〜と思った。ハイスペック女子ってダメンズ好きになるとかいうけど、今まで挫折をあまりしてこなかったから反骨心とかもなくて一回好きになったら好かれるのが当然というメンヘラというか執着しがちな気質があるのかな〜と思いました。
これサイコサスペンスに見せて現代の夫婦のあり方を説いてる。根底に流れるのは円満な夫婦生活の運営はお互い妥協と努力が必要だってセリフでもあるし、最後の大オチはお互いのニーズに合わせて演技しつづけることを選んでる。非常に深い話だなと思って、私が結婚して毎日を面倒に感じた時また見たい作品だと感じた。