マイノリティ・リポート

フィリップ・K・ディックの作品だけあって面白い
フィリップはかの有名な電気羊を書いた人だ
リアルな未来だっていうけれどタッチパネルみたいなの大げさな動きで笑ってしまう。でも、現在の21世紀の技術で実現しているものも多くある。網膜認証や指紋認証、タッチパネルやVRなどだ。私は、完全な好みだけど、バックトゥザフューチャーのほうがロマンがあったように思える。

あらすじは技術が進歩して、殺人などの重犯罪を予防できるようになった未来。それは預言者という未来を予知できる特殊能力を持った人に依存したシステムを作ることで可能となった社会でした。プリコグと呼ばれる彼らはとても人間的とは言えない生活を送らされていて、意図的にアドレナリンなどを投与されて反逆とかもできないように管理されていた。プリコグが完璧に未来を犯罪を予知できるのかというとそうではなくて、たまに昔の映像を映し出したり一人だけ違うのを予知したりするので、そういう小さいミス(マイノリティ・リポート)は破棄されていた。ある時トム・クルーズ演じる刑事が見知らぬ男を殺害する映像が出て、トムはビックリ、プリコグの一人を誘拐して逃げるという起承転結がしっかりしたストーリー。どうだい面白そうだろう。トムが刑事になって犯罪予防に力を入れるようになったのは、トムの息子が誘拐されたところからはじまって、日常によくありそうな、まさかみたいなところで、トムが自分を責めてしまうのもわかるし可哀想だった。若きコリン・ファレルはデキる男感出ててかっこよかった。それよりなによりプリコグたちは公衆には「優雅な暮らしをしている」っていう体なんだけど実際はへんな液体につけられていてかわいそう。人権とかまったくない、人間扱いされてないのだ。あと犯罪者も人間扱いされていない。いまもそうだろうと思いがちだが、服も着ているし、ご飯や余暇というか慰安の時間もあるし、刑務作業で仕事が与えられずいぶんと人間的な文化的な生活を送れていると思う。しかしSFっぽさを演出するためだけど、眠らされてアドレナリンを投与されつづけて安静な状態にして棺おけみたいな筒状のなかに拘束され、死ぬまで置かれるのだ。ん〜〜冤罪だと怖いな〜と思った。あと目玉。きもちわるいwよく視神経とか複雑なのにくっつけられるな。他人の目玉をつけるんだけど角膜移植とかそういうんじゃなくて目玉そのものでちょーきもいw物語の流れとしてはプリコグは所詮人間なので絶対のシステムじゃないけど、人々を安心させるためにも、世界を平和にするためにも、システムは絶対です!ミスなんかないんです!っていうけど水面下では攻防があって…という話。実際、トムは刑事だし殺人なんかしないよ!っていうけどその相手が子供を誘拐した犯人だったら?カーッとなって殺そうとするトム。ほらね、絶対なんかないし人間は気分にムラがあるから一方ではいい顔していても次の瞬間殺意が芽生えることもあるし、その逆ものすごいブチギレていても思い直したり落ち着きをとりもどすことだってある。計画的な犯罪以外では、冤罪も多いんじゃないかなと思うのでした。
やっぱりハリウッド大作映画はそれだけ金もかかってるし脚本も練られているから面白いな〜〜って思いました。