八日目の蝉

この本面白すぎる!一気に、本当に一気に読んだ。続きが気になってしょうがない。バスの中も電車の中も、帰りに必ずカフェに寄って閉店まで読みふけった。永作博美井上真央で映画化されていたあれだ。映画も見てみたい
一人称の主観で進むから自分が逃避行しているような錯覚を覚えた。さすが直木賞作家。角田光代の本は、今年(去年だが)の夏休み、夏を感じたくてジャケだけで借りた幾千の星ナントカの夜みたいなタイトルの旅行夜小説でしっていた。非常に読みやすかったので借りてみたのだ。気が付いたら希和子と薫が永久に暮らせるよう祈りながら読み進めていた。指名手配されてやばいよ!って思ったり、逃避行の最中どきどきそわそわ一緒にした。
なによりあれなのはクズ男にはまってしまっていること。希和子と薫両方ともね。^^;
いまほら、カスなうだから。不毛な恋愛にずるっとはまっていやでも抜けると思いながらなんだかんだ諦めきれていないあたり自分かと思って非常にきつい。しかも日野とか立川とか宗教とかおうおうおう。悩める私の周りにはヒントが沢山散らばっているという事か。やっぱ不倫はしないよ。私はここまで堕ちてはいないからまだあれですけどね。本当に男がカスで屑で死ねばいい本当に刺されればいい。妻もヒステリックで私の嫌いなタイプの女だわ。日野OL不倫放火事件はずっと前2ちゃんまとめで見たことがあるなぁ。んでなんかコメント書いたかつぶやいた気がする。安室ちゃんのバラードを聞きながら書く。本を読んで感情移入しながら険しい顔で読みふける私をふと鏡で見やると、私が今まで知らない女の顔をしていた。大人っぽくなったね。全然知らない25歳年相応の酸いも甘いも経験してますなつかれた大人の女がそこにいた。おおう。わたしはずっと童顔で年も若く処女性あふれる白く清らかな純朴女子だと思っていたよ。もう22さいのピュアな女の子じゃないのかもしれない。変化を恐れ、選択肢から距離を置き、大きく物事が変わるものならすべてを拒んできた私の変化の時が来ているのだと感じる。だけどやっぱり怖い。怖くないよと言ってほしいから言った。わたしは安心したいのだ。すべてをわかってほしい。かわらないならかわらないで非常に安堵するのだ。わたしは年を取ることを拒否し、いつまでもこの町で両親と暮らして辛いことから逃げてあまり幸福ではないけど仕事に行ってたまにお買い物をして友達とご飯を食べて、それだけでいいのかもしれない。いままでずっとそれだけだった。”変わらない”ってどうしてこう居心地の良い。
本の話に戻ると福田和子の話を仰天ニュースかなんかで追ってたけど、これは1本映画ができると思うくらい波乱万丈だし興味深かった。にわかには実話と信じがたいくらいいろんなことが起きる。
1章の逃避行が主で、ほんとうにはらはらどきどきしたし、希和子が出会う全ての人がみんな親切で良い人ばかりで焦燥感もわかるし男はマジでクズだしお金ぼられたときは可哀想だった。そして小豆島凄い行きたくなった。

実はまだ2章は途中で、ていうか先の展開が分かって、あぁ私は絶対奴の子を身ごもる気はないし今後どんなにうまくいっても絶対にコイツとは結婚しないという決意だけ固まった。なんていうか読むのが憂鬱?w
現実から逃げて普通に楽しい恋愛がしたい。